厚生労働省が医療費削減でなりふり構わぬ制度改革を打ち出している。一方、医療業界では「医療崩壊」を国民に訴えているが、すでに周知の通り救急医療が崩壊し、救急搬送の患者が受け入れ拒否によるたらい回しにあい、死亡する出来事が社会問題になっている。すでに医療崩壊は始まっているということを数字で見てみる。医療崩壊の実体を、民間の信用調査機関である東京商工リサーチが本年17日に公表した。
2007年度中に発生した病院・医院の倒産が52件を数え、平成になってからの最多記録を更新したことがわかった。年間の負債総額も456億2700万円に達し、やはり平成では最悪となった。倒産件数は1994年の46件、負債総額は92年の377億円をそれぞれ超え、いずれも89年以降で最も多かった。
施設別でみると、病院が19件で2006年に比べて12件の増加となっている。負債総額30億円以上の病院倒産が6件発生し、これらが負債総額を押し上げた。医科診療所の倒産は18件、歯科診療所は15件だった。ただしこれらの数字には、破産や民事再生といった法的整理のほか、手形の不渡りを出して銀行取引停止処分を受けた場合も「倒産」に含めている。